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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「会」》首相、25日「解散会見」-現場でカタカタ「聞き打ち」が増えたワケ (1/2ページ)

 ニュース番組で政府要人らの記者会見映像が流れる際、記者団がノートパソコンのキーボードをたたく音が聞こえてきたことはないだろうか。業界ではあの作業を、会見を聞きながらメモを打ち込むことから「聞き打ち」、またはテキストを取るという意味で「とりてき」と呼ぶ。この是非をめぐっては業界内外で度々議論になる。

 否定派の代表的な意見としては「パソコンの画面や手元ばかり見て、話し手の表情やしぐさを見落とす」「思考が停止し、発言のポイントをおさえたり臨機応変に質問したりすることができなくなる」がある。

 実際に聞き打ちをしている記者の一人として率直に言うと、この議論は主に世代間ギャップが要因だと思っている。批判しているのは現場を離れた先輩記者ばかりだからだ。私が知る限り、彼・彼女たちの多くはブラインドタッチが苦手で、タイピングが遅い。現場にいる頃はインターネットが普及しておらず、朝刊・夕刊のことだけ考えていればよかった世代だ。

 表情やしぐさを見落とすというが、ブラインドタッチができれば顔をほぼ上げたままでいられるし、目線が落ちるのはノートにペンでメモを取る場合も同じ。一切下を向かないのは無理だとしても、ある程度経験を積めば顔を上げるべき瞬間が分かるようになる。

 思考が停止するとの批判は、なぜか「聞き打ちすると全てを記録しようと入力作業に一生懸命になるが、手書きなら全てを書き留めようとしないので頭が働き要点だけをメモできる」との前提に立っている。記事に不要な発言のときは手を止め、必要な発言は記事での引用が可能なレベルで要約するのは、聞き打ちの場合も変わらない。

 新聞記者が会見場にパソコンを持ち込むようになったのは、原稿用紙ではなくパソコンで記事を書く時代になったことに加え、インターネットの定着で速報配信が日常的に求められるようになったためだ。ネット速報は毎秒が締め切りのようなもの。一秒でも早く正確にメモを取り記事化しなければならない。

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