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【ぴいぷる】対中朝、災害派遣…24時間気が抜けない生活 進化する自衛隊、統合幕僚長・河野克俊氏「今が一番、脅威度が高い」 (1/3ページ)

 自衛隊創設以来、最も長く、最も緊迫する安全保障環境下でトップの座にいるのが河野克俊統幕長だろう。「今が一番、脅威度が高い」と言うように、統幕長の生活は24時間気が抜けない。北朝鮮、中国の動き、災害派遣、海外活動など運用のすべてを担務する。

 河野氏は歴代、最も首相と顔を合わせている統幕長でもある。

 「総理は、自衛隊の現場に非常に関心を持たれているんです」

 昨今の緊迫する情勢をかんがみれば、当然かもしれない。ただ、それだけではなく、安倍晋三首相が自衛隊に心を向けていることを象徴する面談回数ではなかろうか。

 ここに至るまでには長い歴史がある。日本の政軍関係に造詣が深い奈須田敬氏の著書『統幕議長が総理に呼ばれるとき』(原書房)には、制服自衛官が総理大臣と直接話すことがない現実が、外国では驚かれると記されていた。新聞の首相動静に統幕長の名が頻繁に記されていることが、いかに大きな変化か分かる。

 このことは多くの人々の努力でなされた。

 2015年に防衛省設置法が改正され、内局の運用企画局が廃止された。それまで制服組トップが防衛相に報告するには内局を通すことが必要だったが、直接補佐できるようになったのだ。

 「現場の部隊隊員と政治とが直結していることを実感します」

 もう一つ、河野氏が実感する自衛隊の進化はもちろん、「統合運用」だ。統合は世界の軍のトレンドであり、中国は今これを必死で進めている。統合運用の先輩である米軍は、これを実現させるために法律まで制定するなど、簡単ではなかった。

 これに対し、河野氏は「自衛隊における統合はうまくいっている」といい、続けた。

 「大きな要因は防大(防衛大学校)だと思います。陸海空の幹部が同じ士官学校で学ぶというやり方は他国にはないものですが、違う制服を着ても『同期』という繋がりは残ります」

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