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【三橋貴明 断末魔の中韓経済】中国経済「綱渡り」の現実 ビットコイン暴落、よく分からない外貨準備の中身 (2/2ページ)

 中国の外貨準備高は、中身がよく分からない。日本の場合、外貨準備の95%はアメリカ国債、および各国中央銀行への預金で占められている。それに対し、中国の場合は、米国債は外貨準備全体の40%を下回る。残りの60%強は、民間銀行が保有する外貨を含んでいる、あるいはアフリカなどの鉱山などに投資されているといわれており、中央銀行が為替介入に使用することはできない。

 中国の為替暴落に対する防衛力(外貨で自国通貨を購入する力)は、意外なほどに脆弱(ぜいじゃく)なのだ。というわけで、中国人民銀行は為替安や外貨準備減少を防止するために、資本移動を規制しているわけである(結果、ビットコインが大流行した)。

 少なくとも、中国は10月の共産党大会が終わるまでは、「強い人民元」を演出しなければならない。とはいえ、資本移動の規制は中国への対内投資、中国からの対外投資の減少を招いている。

 中国経済は人民元の信用不安と、投資減少による経済成長の低迷との間で、綱渡りを続けているというのが現実なのである。

 ■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は「経世論研究所」所長。著書に『中国不要論』(小学館新書)、『今や世界5位「移民受け入れ大国」日本の末路』(徳間書店)など多数。

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