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【三橋貴明 断末魔の中韓経済】THAAD配備で長期化する中国の対韓報復 韓国を襲う「輸出依存」の経済成長を追求したツケ (1/2ページ)

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 米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の韓国配備に対する、中国の報復が長期化している。韓国の商工会議所などは、2017年2月にロッテグループや化粧品・旅行業界を中心に、中国での経済被害が本格化した後も、THAAD配備に抗議することも、中国を批判することもなかった。下手に騒ぎ立て、中国の反発を招き、被害が大きくなるのを恐れたのだろう。

 もっとも、中国における韓国企業の経済被害は、とどまるところを知らずに膨らみ続けている。

 THAADに用地を提供したロッテグループは、中国国内の営業店に対する、当局の嫌がらせ行為(営業停止措置など)により、5000億ウォン(約490億円)の損失を被った。また、現代・起亜グループの中国における自動車販売は、それぞれ前年同期比64%減、同62%減と、大きく落ち込んだ。

 被害は中国に在留する韓国人にも及んでいる。

 中国の韓国大使館は、中国国内の韓国人に対し「身の安全に注意する」ように呼び掛けた。実際、在中韓国人の犯罪被害件数は、15年が675件だったのに対し、16年は1332件と倍増した。

 現代経済研究院によると、THAADが韓国に配備された3月以降、中国における韓国企業の経済被害は、年末までに8兆5000億ウォン(約8346億円)に達するとのことである。

 もっとも、だからといって文在寅(ムン・ジェイン)政権は、北朝鮮の「核・ミサイル危機」がここまで深刻化している状況で、THAAD配備を拒否できるはずもない。実際、9月7日、文政権はTHAADのミサイル発射台の追加配備に踏み切った。

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