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【高橋洋一 日本の解き方】希望の党はブラックホールだ 民進党を事実上終わらせて自民党にも手を突っ込むか (1/2ページ)

 衆院解散をめぐる動きの中で、どえらいことが起こった。小池百合子東京都知事の旋風が民進党を事実上壊滅に追い込んだのだ。

 9月1日に民進党代表に就任したばかりの前原誠司氏が、無所属で今度の総選挙に臨むらしい。1カ月もたたないうちに、党代表が沈没船から脱出する形となった。

 解散によって、民進党を諦めた衆院議員が相次いで離党している「離党ドミノ」をなんとか食い止めたい、という一心で、小池新党「希望の党」にのみ込まれたほうがいいという判断だろう。さすがに「希望の党」への移籍はできないので無所属というわけだ。

 27日に行われた「希望の党」の結党会見には14人の国会議員が集まった。このうち8人は民進党からの離党組だ。その中に、東京都連会長だった松原仁氏もいた。都議選で小池氏に惨敗し、総選挙では自らの議席も危ういので、「希望の党」へ移ったということで、わかりやすい。いずれにしても、「希望の党」は、当選のあやうい国会議員にとっては、まさに議員の地位を確保できる「希望の党」になっている。

 小池旋風は、憲法改正で意見の割れやすい民進党をもろに直撃した。このまま、民進党が「希望の党」にのみ込まれ、小池氏が公認権などの党実務の実権を握れば、民進党内の護憲・リベラルはこれまでと意見を正反対にせざるを得なくなる。

 一方、民進党内で憲法改正を容認している保守系にとっては、「希望の党」が国会議員としての生命維持装置にみえる。今の小池旋風を利用しない手はないだろう。

 「希望の党」は、突如誕生したブラックホールみたいなものだ。改革保守という性格なので、政策はほぼ日本維新の会のパクリである。「しがらみのない」「リセット」という言葉もこれまで維新がさんざん使ってきたが、小池氏はそれをのみ込み、自然体で自分の言葉として使っており、使い古されたという感じを抱かせないのはさすがだというほかない。

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