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共産党、野党共闘崩れ痛烈批判「希望は絶望の党」「誇りなき民進」

 民進党が事実上、解党し、小池百合子東京都知事が率いる新党「希望の党」への合流を決めたことに、これまで「野党共闘」を主導してきた共産党が反発を強めている。同党の市田忠義副委員長は30日、福岡市内で立候補予定者を応援演説し、希望の党を「古い古いしがらみの党だ」と批判した。ただ、厳しい口調の裏側には従来の共闘戦線が“崩壊”したことへの焦りも垣間見える。 (中村雅和)

 「希望の党は失望の党、絶望の党だ。節を曲げた民進党はプライドも信念も、誇りも人間の心も持っていない!」

 市田氏が博多駅前に集まった約200人の聴衆に訴えると、大きな拍手が飛んだ。

 共産党は昨夏の参院選で、野党が候補を一本化した32の1人区で11勝し、「野党共闘」路線で与党に対抗するのに手応えを感じた。解散総選挙に備え、与野党が1対1で対決する構図作りに腐心し、民進党との選挙協力を模索した。しかし、突如として民進党を飲み込むように希望の党ができ、局面は一変した。

 市田氏は改憲政党である希望の党への「合流」を打ち出した民進党の前原誠司代表を、「この2年間の(野党共闘に向けた)積み重ねを否定する、重大な背信行為だ」と切り捨てた。

 「共闘に重大な逆流が持ち込まれたのは明らかだ」とも述べた。思わぬ新党の登場で、共産党主導での共闘路線に変化が生じたことへの焦りがにじむ。

 ならばと、共産党は、護憲政党の社民党との候補者調整を急ピッチで進める。

 福岡11区では29日、共産党予定候補の取り下げを決め、代わりに10区で出馬予定の田村貴昭氏への支援を社民党から取り付けた。

 市田氏は演説で、「長い目で見れば、戦争法廃止の大義の旗を掲げた市民と野党の共闘にこそ未来がある」と強調した。

 社民党は衆院解散前で衆参両院でもわずか4議席に過ぎない。市田氏の発言からはたとえ相手が小所帯でも護憲勢力の結集を訴え、主導権を握ろうという狙いが透けてみえる。

 小池都知事は29日の記者会見で、希望の党に公認申請する民進党出身者のうち、リベラル派を「排除する」と明言した。

 公認をめぐり右往左往する民進党内のリベラル派にも、市田氏は「安保法制廃止の旗を守るなら、共闘できる相手だ」と秋波を送った。

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