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【BOOK】少子化の原因は企業構造にあり 楡周平さん「人をどうやって安く効率的に使うかで頭がいっぱい」 (1/2ページ)

★楡周平さん『国士』祥伝社1600円+税

 地方創生の秘策を模索した『プラチナタウン』、B級グルメの世界進出で地方と日本の農業に勇気を与えた『和僑』に続く好評シリーズの第3弾は、日本一のカレー専門店チェーンを舞台にしたフランチャイズビジネスの光と闇に切り込んでいる。ビジネスマン必読と自負する物語の背景を聞かせてもらった。(文・たからしげる 写真・宮川浩和)

 --執筆のきっかけは

 「最近ずっと、この国の将来というものを考えています。特に少子高齢化の問題が叫ばれて久しいのですが、中でも深刻なのは少子化です。人口の減少は、内需が細るということです。経済および国力は確実に疲弊していきます。社会保障制度も成り立たなくなってきます。少子化を解消するためにはどうすればいいか、と思ったのが始まりでした」

 --少子化の原因はどこに

 「いまの社会というか、企業構造にあります。経営者はいかにして会社の収益を上げるか、固定費をどうやって減らすか、人をどうやって安く効率的に使うかで頭がいっぱいです。その結果、リストラが頻繁に行われて、再就職も難しくなってきています。若者の間でも、派遣労働者とかパートタイマーとかいった仕事につく人が多くなってきました。人生設計や生涯設計が描けない社会になってきています。先が見えなければ、結婚したとしても子供はなかなか持てません」

 --少子化解決への問題点は

 「いかにして安定した収入が得られるようになるか、子供を持っても生活が送れるようになるかでしょう。そのためには、環境を整備しなければいけません。いまの企業の在り方では望むべくもありませんが、問題を解決するために必要となるキーの一つは地方再生です。地方にある日本の一次産業に未来はないかというと、そんなことはぜんぜんない。食べ物はおいしいし、安全だし、品質管理もきちんとしています。いま、海外で日本食といえば、ラーメンやたこ焼き、お好み焼きといったB級、C級グルメに人気が集まっています。ここに着目すべきです」

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