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カタルーニャ独立投票強行 スペイン警察突入、広がる混乱

 【パリ=三井美奈】スペイン東部カタルーニャ自治州で1日、州独立の是非を問う住民投票が中央政府の反対を押し切って強行された。州都バルセロナでは警察が一部の投票箱を押収。有権者ともみ合いになるなど、混乱が広がった。

 投票は午前9時(日本時間午後4時)から始まり、バルセロナ市では警察が有権者にゴム弾を発射したとの報道がある。同市の市長は、警察との衝突で全州で460人以上が負傷したとツイッターで発表。内務省は3人を逮捕したと明らかにした。

 プチデモン州首相の地元ジローナ市では警察が投票所のガラスを破って突入する騒ぎがあった。州首相は投票を無事に済ませた。

 投票所は約2300カ所に設置の計画だったが、一部は警察に閉鎖された。州政府は「地元の投票所に行けない場合、どこで投票してもよい」と呼びかけた。

 住民投票は「カタルーニャ州は共和制の独立国となるべきか」という問いに対し、賛成か反対かを答える仕組み。世論調査では僅差で独立支持派が優勢で、州政府は独立が多数を占めた場合、48時間以内に独立を宣言すると表明している。

 欧州では2014年、英国政府が合意してスコットランド独立を問う住民投票が行われたが、スペイン政府は、カタルーニャ州の住民投票が「国家不可分を定めた憲法に違反する」として投票阻止の方針を表明していた。

 州政府の計画では、投票は午後8時(日本時間2日午前3時)に締め切られ、即日開票される。

 同州はスペイン国内総生産の2割を占める有力州。日産自動車や花王など30社以上の日本企業が進出する。州都バルセロナは世界的な観光地でもある。

【用語解説】カタルーニャ自治州 スペイン東部に位置する自治州。住民の多くがカタルーニャ語を話し、独特の文化を持つ。面積はスペイン全土の約6・3%で、日本の関東地方並みの広さ。人口は748万人で、スペイン人口の16%を占める。州内総生産は国内総生産の約20%。州都は欧州屈指の観光都市バルセロナで、外国人観光客数は年間約1800万人で全国観光客数の約24%。

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