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喜劇か悲劇か…北問題が浮き彫りにした韓国政界の実情 「対話」連呼の与党vs“炎上商法”の野党 (1/3ページ)

 北朝鮮が核ミサイル挑発を繰り返す中、韓国政界が吉本新喜劇も真っ青の“コメディーショー”を披露している。核実験翌日の演説で「対話」を連呼し失笑を買う与党代表や、「俺が代わりに米国と交渉してくる」と息巻く最大野党代表ら豪華な出演キャストが、有事にもなりふり構わず政争を優先させる風刺劇を展開。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が各国の批判を受けつつ「対話」外交を掲げるなか、足下の国内政治で「断絶」が浮き彫りになるさまは、滑稽さをこえてどこか哀れみを感じさせる。(外信部 時吉達也)

 ■核実験翌日の国会風景

 「米朝『対話』を促す」「『対話』の努力を諦めてはいけない」「いつか米朝『対話』が始まり南北『対話』が始まる将来に向け準備しなければ-」

 「対話」を強調すること、実に12回。与党「共に民主党」の秋美愛(チュ・ミエ)代表の国会演説は、北朝鮮が6回目の核実験に踏み切った翌日の先月4日に行われたものだった。野党議員らは演説の途中で次々に退席を始めた。

 同じころ、本会議場そばのホールでは、国会出席をボイコットした最大野党「自由韓国党」所属の議員90人が「北朝鮮への命乞いをやめろ」などと書かれた横断幕を掲げていた。その様子を、与党の女性議員が「国会をボイコットしてまで何を訴えているのか国民に示す」としてスマートフォンで撮影し、フェイスブックで中継。撮影を制止する野党議員に対し「ほら、一発殴ってごらんなさいよ」と挑発する様子は、「炎上商法」を売りにするユーチューバーを彷彿させた。

 他方、ホール内の別の場所では、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の騒動で自由韓国党と袂を分かった元所属議員の姿も。「北がこんな時に、なにをやってるんだ。『韓国の保守は死んだ』といわれる理由が分かってんのか」。自由韓国党員らは「裏切り者! お前に保守を名乗る資格はない」と罵倒して応じた。

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