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金正恩氏の恐怖心が「肥溜め襲撃事件」を誘発する理由 (2/3ページ)

 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、窒素肥料を生産していた2.8ビナロン連合企業と興南(フンナム)肥料連合企業所は、すべて複合肥料の生産に切り替えた。また、ナムフン青年化学連合企業所は尿素肥料だけを生産するようになった。

 現在出回っているのは8割以上が複合肥料、残りが尿素肥料だ。春先には窒素肥料を撒くのが最適だが、入手が不可能になったとのことだ。

 慈江道(チャガンド)の情報筋によると、北朝鮮当局は2015年に窒素肥料の生産制限に関する指示を下していた。それにより、窒素含有量を4分の1に減らしたものを生産していたが、今年からはそれすらも生産できなくなった。

 その理由について情報筋は、次のように説明する。

 「窒素肥料は水分さえ飛ばせば爆薬として使えるため、ダイナマイト漁で魚を取るのに使う人が多かった」(情報筋)

 窒素肥料の原料である硝安(硝酸アンモニウム)に、軽油を混ぜることで非常に安価に爆発物に転用できる。実際、テロリストがよく使っている。硝安は、世界各国で危険物に指定されており、北朝鮮だけが特別というわけではない。

 実際、北朝鮮においても硝安とからむ事件が起きている。

 両江道(リャンガンド)の情報筋によると、2014年夏、平壌に隣接する平安南道(ピョンアンナムド)の平城(ピョンソン)で、反体制組織が窒素肥料で作った爆薬で鉄橋などのインフラを爆破する計画を立てていたことが明るみに出て、当局が検挙する事件が起きている。

デイリーNKジャパン
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