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【ぴいぷる】読書忘れたネット世代に喝 元駐中国大使・丹羽宇一郎氏「必ず後で手痛いしっぺ返しを食らう」 (2/3ページ)

 書店の息子に生まれ、幼いときから活字人間だった。本好きを通り越して読書狂と言ってもいい。それはこんな逸話からも分かる。

 「サラリーマンが読書できるのは通勤電車の中だけ。だから、住まいは会社まで座って通えるできるだけ遠い始発駅で探しました。最初は(京浜東北線の)大宮(さいたま市)。当時、本社は日本橋だったから。アメリカから帰国してからは(東急田園都市線の)つきみ野(神奈川県大和市)。本社が青山に移転することになったので。しかしこれは失敗だった。(家を)買った当座は始発でしたが、やがて中央林間まで延伸した。これには参りました」

 なぜこうも本にこだわるのか。先の著書でこう記している。

 〈考える力、想像する力、感じる力、無尽蔵の知識や知恵…。読書はその人の知的好奇心、そして「生きていく力」を培ってくれます〉

 実はこの書、「読書に意義を見いだせない」という大学生の新聞への投書がきっかけだった。本を読まないのは本人の勝手だが、自分の「生きていく力」をそぐことになる-。そんな忠告とともに受験や仕事に必要な本以外、目を通さない即物的な人が増えるこの国に強い危機感を抱いた。

 「官僚の忖度(そんたく)ということが問題になっています。私は官僚全てに問題があるとは全く思っていませんが、本当の意味での読書をしてきた官僚であれば、昨今言われているような発言はしないと思います。だって多くの先人が、自らに恥じるようなことは決してするなと教えているではないですか。必ず後で手痛いしっぺ返しを食らいますから」

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