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【菊池雅之 最新国防ファイル】化学・生物兵器に対応する特殊防護車「NBC偵察車」 車内のラボで解析、物質の特定も (2/2ページ)

 そこで、対化学兵器対処用として配備していた装甲車両である化学防護車に中性子防護板を装着することで、ひとまず対放射線を成し遂げた。生物兵器には、04年からフランスより生物偵察車を輸入して配備した。

 これら装備は、化学学校(埼玉県・大宮駐屯地)に最初に配備された。これに伴い、同校の下に置かれていた第101化学防護隊が、第101特殊武器防護隊に改称された。自衛隊ではCBRNEを“特殊武器”と呼ぶことにしたからだ。

 さらに、化学防護車と生物防護車を合わせた新しい装備開発を05年度からスタートした。こうして完成したのが「NBC偵察車」だ。10年度予算から調達を開始した。配備された部隊から、化学防護隊ではなく、特殊武器防護隊へと順次改称している。

 第101特殊武器防護隊は、管轄地域を持たず日本全国へと展開する「中央特殊武器防護隊」へと改編・増強された。

 NBC偵察車内にラボがあり、採取したサンプルを解析し、化学・生物物質の特定ができる。ルーフトップに装備された12・7ミリ重機関銃は、遠隔操縦式で、隊員が汚染された車外に出ることなく射撃できる。フロントガラスは鉄板で覆うことが可能で、このまま運転できるようにスリットがある。

 現在19両が配備されており、最終的に日本全国に配備するため50両体制とする計画だ。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。陸海空自衛隊だけでなく、各国の軍事情勢を取材する。著書に『こんなにスゴイ! 自衛隊の新世代兵器』(竹書房)、『ビジュアルで分かる 自衛隊用語辞典』(双葉社)など。

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