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カズオ・イシグロ氏、ノーベル文学賞「日本が影響、感謝したい」 村上春樹氏は受賞遠のく (1/2ページ)

 想定外の日本ゆかりの作家が、2017年のノーベル文学賞に決まった。長崎県出身でロンドン在住の日系英国人作家、カズオ・イシグロ氏(62)だ。イシグロ氏を予想受賞者の上位に挙げていた有力メディアもない中での受賞決定だった。逆に毎年のように名前が取り沙汰される村上春樹氏(68)は受賞を逃す結果に。日系人のイシグロ氏に決まったことで、村上氏の受賞はさらに遠のいたとの見方も出ている。

 「私の世界観には日本が影響している。私の一部は、いつも日本人と思っていた」

 イシグロ氏は5日、ロンドンの自宅敷地内で開いた記者会見で語った。

 日本人の両親のもと、長崎市で生まれた。幼少時代に英国に移住し、1982年に英国に帰化した。英語で執筆し、日本語はほとんど話せない。

 それでも5日の会見では、「私は英国育ちだが、物の見方、芸術的な感性はやはり日本が影響している」「日本に感謝したい」と話した。作品のほとんどが邦訳され、日本にもファンが多い。代表作の一つ『わたしを離さないで』は綾瀬はるか主演でテレビドラマ化されている。

 人気の高いイシグロ氏だが、英ブックメーカー「ラドブロークス」の予想オッズでは、上位だった村上氏と対照的に「大穴的存在」だった。

 日本出身の作家として、イシグロ氏は川端康成(1968年)、大江健三郎氏(94年)に次ぎ、3人目のノーベル文学賞受賞者となる。イシグロ氏の受賞が「日本」という枠で捉えられていたら、ファンが期待してやまない村上春樹氏の受賞はさらに遠のいたのか。

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