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共産、埋没への焦り 立憲民主人気で思わぬ「同士打ち」に狂う目算

 共産党が衆院選で民進党分裂劇のあおりを受け、埋没への焦りを募らせている。安全保障法制廃止など野党共闘の旗印とする政策を立憲民主党が重点的に訴え、無党派層の「反自民・反希望」票の多くが立憲民主党に流れているとみられるからだ。思わぬ「同士打ち」となり、「市民と野党の共闘」で党勢拡大を図る共産党の目算は狂い始めている。

 「どんな困難があっても市民と野党の共闘の道をぶれずに断固として貫くのが共産党だ」

 志位和夫委員長は15日、京都市のJR京都駅前で、京都1区に出馬した穀田恵二国対委員長の応援に熱弁を振るった。穀田氏が自民党の伊吹文明元衆院議長と戦う京都1区は、共産党の15ある「必勝区」でも最重点だ。共産党は野党統一候補を目指し、選挙直前まで民進党と水面下の交渉を続けてきた。

 ところが分裂劇の後、希望の党は新人のアナウンサー、嶋村聖子氏を擁立した。野党票は分散し、穀田氏は苦戦を強いられている。

 共産党がさらに焦るのは、京都1区でも立憲民主党の勢いが強いことだ。15日の志位氏の演説から1時間後、立憲民主党の枝野幸男代表が同じ場所に立ち、聴衆から「枝野コール」が巻き起こった。

 共産党は立憲民主党や社民党が候補を立てた選挙区を中心に67候補を取り下げた。ところが、立憲民主党の人気のあおりで共産党が求める比例代表票まで吸い上げられているのが実態だ。

 共産党が掲げる「比例850万票獲得、全比例ブロックで議席増」のハードルは高い。志位氏は15日、記者団に「野党が分裂したというより、与党勢力が分裂したのが真相」と強がったが、分裂劇の影響は覆い隠せない。(広池慶一)

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