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【昭和のことば】休みは「悪」、確実にあったそんな時代 1週間働きづめの状態を指した「月月火水木金金」(昭和16年) (1/2ページ)

 連休やその他で休暇を取ることを奨励されている世の中になると、いまいちそのニュアンスが見えにくくなるが、この「月月火水木金金」とは、日曜の休みも土曜の半休さえもない、1週間働きづめの状態を指すことばである。

 ルーツは諸説あるが、この流行語の前年に発売された同名のレコードだという説がわかりやすい。「海の男の艦隊勤務、月月火水木金金」のリフレインが、戦争前夜から戦争に突入していこうとする当時の暗さを、なんとか明るく景気づけていこうとする思いに満ちていた。

 この年の主な事件は、「李香蘭(山口淑子)、日劇に出演。早朝から群衆が殺到、警官出動」「国民学校令公布。小学校が国民学校に」「美唄炭鉱ガス爆発、死者170人」「生活必需物資統制令公布。6大都市で、米穀配給通帳制・外食券制実施」「モスクワで日ソ中立条約調印」「全国一斉に隣組常会を開く」「第3次近衛文麿内閣成立」「尾崎秀実、国際スパイの容疑で検挙。同容疑でゾルゲら検挙(尾崎・ゾルゲ事件)」「日本軍、マレー半島上陸開始。ハワイ真珠湾奇襲、米英両国に宣戦の詔書」「呉海軍工廠で、戦艦『大和』竣工」など。

 この年の映画は『馬』『戸田家の兄妹』。本は今西錦司『生物の世界』、三木清『人生論ノート』、高村光太郎『智恵子抄』など。体育大会や競技会は軒並み中止。国威発揚のための軍歌なども少しずつ浸透。「翼賛」のことばも流行語となり、戦時体制下、街には防空頭巾、もんぺ、ゲートル姿の人が急増した。

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