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【高橋洋一 日本の解き方】物価2%達成、できるのにやらないだけか 「限界」示す指標にカラクリ (1/2ページ)

 「政府内で、物価の2%達成前にデフレ脱却宣言をすることが可能かどうか具体的な検討が始まっている」という報道があった。2%の目標を達成することは、それほど難しいことなのだろうか。

 内閣府では、「GDP(国内総生産)ギャップ」の数字を公表している。GDPギャップとは、実際のGDPと潜在GDPの差を、潜在GDPで割った数字であり、潜在GDPは、「経済の過去のトレンドからみて平均的な水準で生産要素を投入したときに実現可能なGDP」と定義されている。

 9月15日に公表された数字は、2017年4~6月期の2次速報を反映したGDPギャップで、プラス0・5%となった。

 一方、総務省が公表した9月の消費者物価指数対前年同月比は、総合で0・7%、生鮮食品を除く総合で0・7%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合で0・2%だった。

 これらの数字だけみると、超過需要になっているのに、まだインフレ目標2%に達しておらず、目標達成が難しいかのように思ってしまうだろう。

 しかし、GDPギャップの数字にはからくりがある。潜在GDPはあたかも天井のようにみえるが、実は、過去の傾向から導き出した数字であり、完全雇用でなくても達成できたものである。失業率が低い完全雇用の状態であれば、さらに高いGDPが達成できたはずであるが、そうした考慮はなされていない。

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