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中国、正恩氏排除を決断か 人民解放軍が対北参戦の可能性も…軍事ジャーナリスト「黙ってみているはずがない」 (3/3ページ)

 米国はすぐ反応した。4日後の同月14日、レックス・ティラーソン国務長官とジェームズ・マティス国防長官が連名で、米紙「ウォールストリート・ジャーナル」に寄稿し、「米国は、北朝鮮に米軍を駐留させる意図はない」と表明したのだ。

 前出の日米情報当局関係者は「これは、米中両国が『北朝鮮という国家は残す』『正恩氏は排除し、核・ミサイルを完全放棄させる』『米中戦争にはさせない』という“暗黙の了解”をしたと受け止められている。トランプ氏と習氏は今回、『朝鮮有事の対応』と『ポスト金正恩』について、極秘交渉で話し合うはずだ」と語った。

 北朝鮮は来年にも、米本土や首都ワシントンへの攻撃が可能なICBM(大陸間弾道ミサイル)を手にする可能性が高い。年末以降の、半島有事が現実味を帯びている。この際、中国の動きが注目されるのだ。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「中国が、北朝鮮を軍事攻撃する可能性がある」といい、解説した。

 「これまで地上作戦は、韓国軍が遂行する想定だったが、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の『反日・反米・従北・親中』姿勢への不信感がトランプ政権に広がっている。代わりに、中国人民解放軍が担当する可能性がある。米軍がB-1B戦略爆撃機などで航空攻撃を、人民解放軍が地上での掃討作戦を担うものだ。地上戦で犠牲者を出すリスクを避けたい米国にとっても、中国の参戦は渡りに船だろう。今回の首脳会談で、互いの出方について腹を探り合うのではないか」

 一方、中国が攻撃に踏み切る要因は何か。

 東・南シナ海への進出を強める中国にとって、米国が南北の軍事境界線を越えて侵攻、駐留する事態は、都合が悪い。正恩体制後も、北朝鮮という「緩衝地帯」を確保しておきたい中国が「黙って米軍の攻撃をみているはずがない」(潮氏)というわけだ。

 トランプ氏は、習氏との会談後、ベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、北朝鮮への対応をめぐり、ロシアのプーチン大統領と話し合う方向で調整中とも伝えられる。

 「ポスト金正恩」体制に関する米中露3カ国の思惑が一致したとき、日本もまた重大な決断を迫られることになる。

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