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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】トランプ氏のアジア歴訪で再確認 金正恩氏、文在寅氏、習近平氏に「至誠」は通じない (1/2ページ)

 長州藩の松下村塾で高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文らに多大な影響を与えた吉田松陰の存在を抜きにして、明治維新の成功はなかったと思う。

 松陰は「至誠にして動かざる者は、未だ之れ有らざるなり」(=こちらがこの上もない誠の心を尽くしても感動しなかったという人にはいまだあったためしがない)という「孟子」の一節を好んで口にしたそうだ。

 松陰は「至誠」の気持ちで多くの人々の心を動かし、行動も起こさせた。死後も、その思想を通じて日本が植民地化を逃れて近代化を達成する明治維新に貢献した。

 松陰の功績は永遠に色あせないが、残念ながら「至誠」の考えは、共通の常識を持つ相手にしか通じない。それも儒教思想の影響が色濃く残る北朝鮮と韓国、中華人民共和国(PRC)の指導者には絶対に通じない。ドナルド・トランプ米大統領のアジア歴訪を見ていて、それを再認識した。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、核兵器とICBM(大陸間弾道ミサイル)を自国で開発して米国を脅迫すれば、祖父の金日成(キム・イルソン)主席から3代続く「金王朝」を存続できると信じている。

 ところが、多くの米国人は「自由と民主主義と人権を無視して領土や国民の生命を脅かす敵国は、国際社会の批判など気にせず先制攻撃すべきだ」と考える。だから、米国人の常識で見ると正恩氏の行動は自殺行為そのものだ。米朝の常識の差は「至誠」を尽くしても埋まらない。

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