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【富坂聰 真・人民日報】中国で密かに進む北工作員への圧力強化 石油禁輸措置以上のインパクト (1/2ページ)

 米中関係と日米関係を比べたとき、つい見落としてしまいがちな視点があることを先週、書いた。言い換えれば、例えば2カ国が共同で家を建てるとき、日米はすぐにでも家の間取りや屋根の色について話し合えるのに対し、米中はまず家を建てる前の土台を築くところから始めなければならないという違い。

 それこそ中国がこだわる「新型大国関係」などという表現である。

 実は、トランプ政権はこの点について、ずっとあいまいにしたまま中国に何の言質も与えていなかったのである。唯一、ティラーソン国務長官が、「非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィン」という中国が大好きなフレーズを口にしているのみ。

 トランプ大統領がツイッターを通じて気持ち悪いほど習近平国家主席を褒めちぎる一方で、政権としては中国がのどから手が出るほどほしい言葉をお預けにしてきた。これが外交上の戦略であれば、見事といわざるを得ない。外交巧者である。

 少しうがった見方をすれば、超大国である米国大統領は、各国が求める言葉をリップサービスして回り、その報酬として各国から利益をかき集めたという見方もできなくはない。

 つまり日本に対しては日米同盟の強い紐帯(ちゅうたい)と北朝鮮に対する強硬姿勢、加えて拉致被害者との面会を実現することで多額の兵器を購入させる。韓国に対しては貿易不均衡問題から、やはり北朝鮮問題を大きくクローズアップして在韓米軍や北朝鮮に対抗できる兵器の必要性を強調して買わせるという具合。

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