記事詳細

【富坂聰 真・人民日報】街のあちこちに違法回収業者… 家電ゴミの不適切処理が新たな社会問題に (1/2ページ)

 一般家庭などから出る家電ゴミが問題となり、家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)が日本で施行されたのは2001年のこと。家電の大量消費時代を象徴する法律として記憶されるが、施行された当初は混乱や不正も横行した。

 そのなかの一つが消費者からリサイクル料だけ受け取り、回収した家電を製造者に回すことなく闇で中国に流すという方法だった。

 一部では「中国にゴミを押し付けている」との批判も出た。だが、当時、本格的な経済発展が始まった中国では金属からプラスチックまでとにかく原料不足に陥っていて、地下ではウィンウィンの関係が構築されていた。

 運ばれた家電ゴミは浙江省などの港で民工の手作業で仕分けされ、中国のマンションや電器製品、おもちゃなどに生まれ変わった。

 それから15年もの時を経て、いま廃家電の問題は中国の国内問題となっている。廃棄された家電ゴミの処理は、中国においても法律で定められた業者が扱うことになっている。しかし現実は違法な業者が横行し、無法地帯になっている。奇しくも日本からの廃家電の処理の遺産が機能してしまっている。

 つまり地下の業者が安い価格で処理してしまうことで、正規の業者が競争力を失っているのだ。

 興味深いのは、今後、中国において市場に吐き出されてくると予測される廃家電の量の多さ。

 政府の予測によれば、リサイクル対象(補助金が出される)の14品目だけで2016年に1038万トン。これが20年には1550万トン、30年には2000万トンを突破すると考えられている。

 中国国内の内需の凄まじさは、この廃家電の量からも見て取ることができるが、平均の年間増加率は7・5%を上回るという。

 そして問題は、こうした大量の家電ゴミを正規のルートで処理できていないということ。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう