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中国陸軍、厳寒下で大規模演習 北部戦区部隊、北を牽制

 【北京=藤本欣也】中朝国境地帯を管轄する中国人民解放軍の北部戦区の陸軍部隊が大規模な軍事演習を行い、関心を集めている。実戦さながらの演習には北朝鮮の軍事的挑発を牽制(けんせい)する狙いもありそうだ。

 人民解放軍機関紙、解放軍報などによると、演習は今月下旬に始まり、厳寒のもと、長距離の機動訓練や実弾射撃を実施。マイナス17度の内モンゴル自治区東部の大草原では、強力な電磁妨害や航空戦力も交えながら、対抗戦形式の実兵演習が行われた。

 今回の演習は、北部戦区部隊の規模・組織などが改編されてから初めて行うもので、目的は、冬季の軍事作戦に関するデータ収集や部隊の改善すべき点の調査などに置かれた。特に、厳寒の環境でも装備などに不具合が生じないことを目標に実施されたという。

 演習成果は「北部戦区の部隊が冬季の実戦に備える上で有益な資料になる」(解放軍報)としている。北部戦区をめぐっては、米軍の制服組トップ、ダンフォード統合参謀本部議長が今年8月、遼寧省を訪れ、中国の房峰輝・統合参謀部参謀長(当時)とともに同戦区の軍事訓練を視察したことがある。このときは、軍事的挑発を続ける北朝鮮に対し米中の協力ぶりをアピールし牽制したものとみられた。

 今回の演習は、訪朝した習近平国家主席の特使が北朝鮮側に冷遇され、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談が不発に終わるなど、中朝の関係がぎくしゃくする中で行われた。

 中国航空大手、中国国際航空も今月下旬、「利用客の減少」を理由に北京-平壌の運航を一時休止。中国遼寧省丹東と北朝鮮を結ぶ「中朝友誼橋」では来月、「北朝鮮側の補修工事のため」(中国外務省報道官)一時閉鎖される見通しだ。

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