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【編集局から】北木造船の漂着で課題浮き彫りの湾岸警備、しかし長すぎる日本の海岸線…

 北朝鮮籍とみられる木造船が相次いで漂着・漂流しているのが見つかり、大きなニュースとなっています。中でも、秋田県由利本荘市に流れ着いたケースでは、男性8人が上陸するまで捜査当局が事態を把握していなかったため、湾岸警備という面で今後も大きな問題となりそうです。

 その秋田県では過去、北朝鮮工作員が関係する事件がいくつも確認されています。26日に木造船内から、白骨化した8人の遺体が見つかった男鹿市もその舞台となりました。1981年に同市の海岸から密入国した在日韓国人の男が逮捕された「男鹿脇本事件」です。男を案内した北朝鮮工作員2人は逃走し、逮捕できませんでした。

 昨年6月、拉致問題を調べる「特定失踪者問題調査会」が男鹿市などを調査しました。私も同行し、船に乗って秋田県北部の海岸を見ました。

 工作員が一時的に身を隠せるような、松林が海岸近くに多かったことが印象に残っています。工作員が工作船で近づき、密入国の「中継点」として使えそうな無人島もありました。「これなら、どこからでも入ることができる」というのが調査の結論でした。

 秋田だけではありません。日本の海岸線は長すぎるうえ、あまりに無防備です。今回の相次ぐ木造船漂着も起こるべくして起きたと強く感じています。(報道部・森本昌彦)

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