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秋田漂着の北木造船2つの謎 少なすぎる乗組員数、全員が早期帰国希望に違和感

 秋田県由利本荘市に漂着した北朝鮮籍の木造船をめぐり、「謎」が浮上している。男性8人が保護されたが、船の大きさから乗組員数が異様に少ないのだ。8人全員が早期帰国を望んでいるという点も、北朝鮮に戻れば強制収容所に送られる可能性もあるため、疑問視されている。

 「通常ではあり得ない人数だ」

 脱北者の支援に取り組む「北朝鮮難民救援基金」の加藤博理事長は、こう語った。

 秋田県警の調べによると、木造船は全長約20メートルのイカ釣り漁船で、船長や機関士ら8人が乗船していた。死者や行方不明者はいないという。

 だが、加藤氏が、かつて北朝鮮でイカ釣り漁船に乗っていた脱北者に聞いたところ、同種の船には「最低17~18人乗る」と答えたという。

 「全員が早期帰国を希望」という点も違和感がある。

 北朝鮮で8人を待っているのは、日本での調査内容や寝食の待遇など、すべてに関する当局の調査だ。職場復帰しても、最低1~2年は監視対象となり、日本での経験を口外して「国家反逆罪」と判断されれば、強制収容所行きもあり得る。

 このため、加藤氏は28日、拉致問題に取り組む「特定失踪者問題調査会」の荒木和博代表らと連名で、日本政府に対し、事実の徹底解明と情報開示、8人の帰国に慎重な対応を求める声明を発表した。

 声明によると、北朝鮮の常識では、8人の中には朝鮮労働党の責任者や、国家安全保衛省の担当者が含まれている可能性が高く、当局者の主導で、帰国を希望した恐れもあるという。

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