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「ミサイル発射を喜び歌い踊る北朝鮮国民」の姿はどこまで本物か (2/3ページ)

 両江道(リャンガンド)の情報筋によると、北朝鮮当局は11月28日夜から29日明け方まで、朝鮮労働党政治局批准幹部である各道の党委員長、人民委員長(知事)、保衛局長(秘密警察)に待機を命令した。また、何やら重大なことが起きると予想した中央党秘書室の幹部、中央党幹部部(人事部)の批准幹部もオフィスで待機し、緊張した面持ちで知らせを待ち続けた。

 午前6時30分になって、ようやく道の人民委員長が現れ、「火星15」型の発射成功を知らせた。しかし、それを聞いても喜びを表す者は誰もおらず、微妙な表情を浮かべていたと情報筋は証言した。口に出すことははばかられるが、「どうでもいい」「興味ない」というのが本音なのだろう。

 慈江道(チャガンド)の情報筋によると、29日の午前10時(平壌時間)に「重大放送があるので集まってラジオを聞くように」との指示が各機関の初級党秘書に伝えられた。「どうせミサイル実験だろう」と思っていたというこの情報筋は、放送を聞いて「へえ」としか思わなかったという。彼の周囲の人々の反応も概ね同じだったようだ。

 情報筋は人々の反応が薄かった理由について、発射場面の映像が流されずアナウンサーの発表だけだったからかもしれないとしつつも、他の幹部からは「ただでさえ中国の制裁で非常に苦しいと言うのに、国際社会の制裁がいよいよ最高レベルに達するのではないか」と心配する声が聞かれ、喜んでいる人はいないかったと伝えた。

デイリーNKジャパン
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