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金正恩氏のせいで性感染症の拡大が止まらない北朝鮮 (2/2ページ)

 実際、手軽に使える避妊器具であるコンドームは、北朝鮮でもとても人気が高く、中国に出張した北朝鮮幹部はコンドームを大量に買い込むほどだという。

 しかし、北朝鮮当局は「わが国に売春など存在しない」との建前を振りかざし、コンドームの輸入・製造・販売を認めようとせず、一般への普及を阻んでいる。

 北朝鮮当局がコンドームを「好ましからざる物」扱いする背景には、金正恩党委員長が提唱する少子化対策と、性感染症についての立ち遅れた認識などがある。

 (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

 金正恩氏は低下する一方の出生率向上のために、「避妊と妊娠中絶を禁止せよ」という指示を下したと伝えられている。違反者はなんと懲役3年の刑に処されるという。むちゃくちゃな話ではあるが、北朝鮮において金正恩氏の指示は絶対の掟だ。コンドーム生産を提案したら政治犯扱いされ、クビが飛びかねないため、怖くて誰も進言できないのだ。

 さらに、北朝鮮の国営メディアは、米国や韓国での性感染症の流行を「社会が腐敗している」とけなすばかりで、正しい知識を自国民に知らせる努力をほとんど行っていない。その上、生活苦から逃れるため売春を行い、性感染症を患ってしまった女性を処罰しているとの話もある。これでは、怖くて誰も検査を受けようとしないだろう。

 さらには、女性に「性上納行為」を強いる社会風土が根絶されない限りは、女性の地位向上も、性感染症の拡大抑制も期待できないだろう。

 (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

デイリーNKジャパン
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