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小泉進次郎氏と田中角栄氏 卓越した話術持つという共通項あり (1/2ページ)

 今を遡る25年ほど前、田中角栄が政界を引退し、亡くなる2年前のことだ。角栄の姿を追い、その双眸から発せられる風圧をレンズに受けながらも2万枚の写真を撮り続けたカメラマン・山本皓一氏は、バットを握る1人の少年の眼光に思わず射すくめられた。

 「カメラマンのおじさん、ありがとう」

 撮影後、まだ声変わりもしない甲高い声でそう言ったのは小学5年生の小泉進次郎だった。

 「どうして?」山本氏が尋ねると、「親父と野球ができて嬉しかった」

 山本氏が小泉純一郎の家族写真を撮るため横須賀に取材に出向くと、進次郎が「僕、野球やりたい」と言い出し、中学生だった兄・孝太郎がピッチャー、父・純一郎はキャッチャーミットを握り、進次郎がバッターボックスに立ったのだ。

 当時、純一郎は加藤紘一、山崎拓とともにYKKと呼ばれて政界で注目され始め、私邸に戻ることはまれだった。だから、進次郎はよほど嬉しかったのだろう。

 「その時の一枚を眺めると、進次郎の目の迫力に驚かされる。角さんの威圧とは比べようもないが、とても小学生の目ではないし、兄とも違う。突っ込んでくる貪欲さを感じた」(山本氏)

 それからまもなく、田中角栄は世を去った。

 進次郎が政界に現われるのは17年後の2009年総選挙、奇しくも角栄と同じ28歳での初当選で、そして今年、やはり角栄と同じ36歳で自民党副幹事長に就任した。

 角栄と進次郎--片や裸一貫から実業家として財をなし、政界に転じてからも実力でのし上がった叩き上げ。片や総理大臣を父、防衛庁長官を祖父に持ち、曾祖父は衆院副議長の四世議員という政界サラブレッド--政治家としてのルーツはまるで違う。しかし、時流に乗り、国民の期待を背に政界の階段をかけのぼる進次郎の姿は「今太閤」と呼ばれた角栄を彷彿とさせる。

NEWSポストセブン
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