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慰安婦像問題「耳の痛いことも言う」 韓国・釜山と姉妹都市の福岡市が幹部派遣、改めつつある認識 (1/2ページ)

 福岡市の高島宗一郎市長は5日、姉妹都市である韓国・釜山(プサン)市の日本総領事館前に設置された慰安婦像に関し、年内にも市幹部を派遣し、懸念を伝えると正式発表した。両市の折衝の経緯をたどると、当初は日本側の反発を軽視していた釜山側が、福岡市の度重なる懸念表明によって、徐々に認識を改めたことが分かる。(中村雅和)

 日本総領事館前に昨年12月28日、民間団体が慰安婦像を設置した。

 福岡市は、像をきっかけに両国間で嫌悪感が高まることを心配した。

 特に、両市で実施する交流事業でのアクシデントを警戒した。「(日韓両国の)参加者が、現地でデモに巻き込まれたり、誹謗(ひぼう)中傷を受けることは、万が一にもあってはいけない」(高島氏)。釜山に派遣している福岡市職員などを通じて、設置直後から、懸念とともに像撤去に釜山市が尽力するよう求めた。

 ■「福岡市だけ」

 釜山側の反応は鈍かった。

 「他の姉妹都市からは、言われたことがない。福岡市だけです」

 釜山市は、山口県下関市など日本の2道県・8市町と姉妹都市協定を結んでいる。その中で、慰安婦像問題で「異議」を突きつけたのは、福岡市だけだった。

 「日本側の緊迫感が伝わっていない」(高島氏)。福岡市は幹部をたびたび訪韓させ、慰安婦像によって日本の対韓感情がどれだけ悪化しているか、繰り返し説いた。これまでの折衝回数は、10回以上になった。

 釜山市側は徐々に、問題の深刻さを認識した。

 ■「分かっている」

 釜山市議会は今年6月、慰安婦像の設置・管理を市長が行えるとする条例を定めた。日本総領事館前の慰安婦像を、市管理の「公共物」とすることを念頭に置いた条例といえる。

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