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【喫煙を考える】喫煙者の権利も考えてほしい “反対派”著名人が訴え、罰則規定ではなく譲り合いの精神で…

★加速する「都の受動喫煙防止条例」(下)

 東京都は、公共施設や飲食店などの原則屋内禁煙を柱とする受動喫煙防止条例案を、来年2月の都議会に提出する方針だ。

 これに対し、飲食店や遊興施設、たばこ販売などの団体は、多様性・自主性の尊重を訴える署名活動を募集専用サイト(shomeikatsudou.jp)などで実施。5日には、条例案に反対の著名人らで行われたシンポジウム「たばこはそんなに悪いのですか? 2017」(主催:喫煙文化研究会)を開催した。

 シンポジウムは、作曲家のすぎやまこういち氏のほか、ジャーナリストの山路徹氏、須田慎一郎氏、日本維新の会・参議院議員の石井苗子氏、現代史家の秦郁彦氏、弁護士の野中信敬氏、経済評論家の森永卓郎氏が登壇。受動喫煙防止条例案や、来年4月の施行が決まった「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」などについて議論した。

 「子ども条例」については、喫煙の制限が家庭内にも及ぶことを問題視。秦氏がこの件を都の担当局に問い合わせると「議員立法なので当局は詳しく把握していない」と返されたと語ると、須田氏も「都民ファーストの会でもほとんどこの条例について議論された形跡がない。つまり、知事が独自に進め、成立させた条例といえる」と付け加えた。

 店舗などに対する受動喫煙防止の条例化についても、森永氏は「神奈川県が最初に条例化した際も、当時の松沢成文知事が自分の信念で動いたと話していたが、都も同じ。『都民の健康のため』というより、そもそもが信念によるものなのだからどうしようもない」と主張。改憲派である石井氏も「喫煙者の権利を認めないままで進められている。差別ではなく、喫煙者と受動喫煙の問題を区別して考えるべき」と、都の取り組み方に疑問を投げかけた。

 最後に山路氏が「この問題は罰則規定などで取り締まるようなものではなく、人間社会全般に言えるように、譲り合いによって成り立たなければならない。どのような規制になるとしても、常識的かつ慎重な議論を行ってもらいたい」とまとめ、会は終了した。(不定期連載)

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