記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】「財政悪化報道」まだやってるの? 実態は米国よりはるかに健全、主張すべきは歳入庁の設置 (1/2ページ)

 2018年度予算案が閣議決定されたが、メディアの論調は、「財政規律が緩んでいる」「税収増頼みだ」「防衛費が急増する一方、沖縄振興予算が減っている」といったものが多い。

 18年度予算は、17年度に比べて全体の伸びが0・3%増とほぼ同じものである。省の予算でも、天皇陛下のご譲位行事のある皇室費の58・6%増を除くと、最大の伸びは内閣府の1・7%増で、最低は経済産業省の4・3%減である。11省で増額、6省で減額となる。

 主要経費でみると、社会保障関係費4997億円増のほか、文教及び科学振興費79億円増、防衛関係費660億円増、公共事業関係費26億円増、その他806億円増を、国債費2265億円減などでカバーして、全体で2581億円増、0・3%の伸びとしている。

 22日のNHK番組「時論公論」では、「来年度予算 求められる新たな財政規律」というタイトルで、財政規律を問題にした。日本の財政状況について、国の借金総額が883兆円(来年度末)になるからだとしている。相変わらず、バランスシート(貸借対照表)の考え方が抜けており、「資産」を無視して「借金」だけをみている。

 筆者は官僚時代、日本のバランスシート作成に携わった経緯もある。そこで米国と比較すると、ネット負債(資産負債差)額で、日本では465兆円(16年3月末)で国内総生産(GDP)比87%、米国は19・3兆ドル(16年9月末)でGDP比104%だ。中央銀行を含めた統合政府では、日本では169兆円(16年3月末)でGDP比32%、米国は15・5兆ドル(16年9月末)でGDP比87%となっている。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう