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文大統領も合意蒸し返し「重大な欠陥」 交渉過程公表で地元メディア批判「国際社会の信頼低下」 (2/3ページ)

 文氏は一方で、「歴史問題解決とは別に韓日の未来志向的な協力のために、首脳外交を回復させる」と日韓関係を悪化させる意図がないことも強調したという。対日関係悪化を決定づける合意の破棄は避け、韓国が日本に再交渉を求めてくる可能性が出てきた。

 韓国政府は「韓日関係に及ぼす影響も考慮」(康京和(カン・ギョンファ)外相)しており、合意に反対する韓国世論が根強い中、対応に苦慮している。日本政府では、合意が「最終的かつ不可逆的解決」を確認しているとし、韓国に合意の履行を求め、交渉には応じない構えだ。

 韓国側が再交渉を持ち出すことは、慰安婦問題の蒸し返しだ。日本の世論や日韓関係の悪化は避けられないことを韓国政府も分かっている。自らが苦境に陥る可能性も顧みず、日本に対しては一方的な約束の反故(ほご)の繰り返しが許されると考えているかのようだ。

 日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は28日、在日韓国大使館の李煕燮(イ・ヒソプ)公使に「日韓合意の維持以外に政策的な選択肢はない」と抗議し、ソウル大使館前の慰安婦像撤去など合意順守を求めた。

 河野太郎外相は同日、訪問先のトルコで記者団に対し「断じて受け入れられない。引き続き合意の着実な実施を強く求めていく」と述べた。「韓国政府が合意を変更しようとするのであれば、日韓関係が管理不能となる」とも批判し、合意の見直しには応じない考えを強調した。

 日本政府高官は28日、韓国政府が求める2月の平昌冬季五輪に合わせた安倍首相の訪韓について、「ここまで踏みつけられたら、日本国民も反発する」と語り、実現が困難になったとの見方を示した。(ソウル 名村隆寛、アンカラ 小川真由美)

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