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慰安婦問題 繰り返される手のひら返しと河野談話への流れ (1/2ページ)

 泣く子は餅を一つ余計もらえる--。大きな声を上げた者が優遇されるという意味の韓国の諺だが、国際交渉の場で大統領にその教えを“実践”されてはたまったものではない。

 「おばあさんたちの意思に反する合意をしたことに対し大統領として謝罪する」

 文在寅大統領は1月4日、韓国人元慰安婦を青瓦台(大統領府)に招いて昼食会を開き、慰安婦に関する日韓合意について「誤りだった」とする立場を表明した。2015年に結ばれた日韓合意は「最終かつ不可逆的な解決」という強い文言が盛り込まれた“蒸し返さない約束”のはずである。

 にもかかわらず、9日には康京和外相が韓国政府の“新方針”を発表。「合意を巡る再交渉は求めない」とする一方で、日本に「自発的な謝罪を期待する」とさらなる要求を持ち出してきた。加えて日本政府が元慰安婦支援のための「和解・癒やし財団」に拠出した10億円を“凍結”。同額を韓国政府の予算で充当し、財団の扱いは日本政府と協議するとした。文大統領は、「間違った結び目は解かなければならない」と宣言、「不可逆的な解決」をひっくり返そうとしているのだ。

 またしても、である。慰安婦問題を巡る日韓交渉は、韓国政府によって幾度となく繰り返される「手のひら返し」の歴史といっても過言ではない。元朝日新聞ソウル特派員でジャーナリストの前川惠司氏はこういう。

 「そもそも日韓の過去の補償問題は、1965年の日韓基本条約および日韓請求権協定で解決済みだった。両国が『完全かつ最終的に解決された』と宣言し、5億ドルが日本政府から韓国に提供された。請求権協定は交通事故の示談と同じで、一度合意されれば二度とその話は持ち出さないはずのものです」

 この交渉過程で、日本政府が個人補償について触れた際、韓国側が「個人補償は韓国政府が行なう」と主張したので、それも含めて5億ドルを供出した。ところが、韓国政府はその資金をインフラ整備などに使ってしまい、個人補償にほとんど回さなかった経緯がある。

NEWSポストセブン
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