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【富坂聰 真・人民日報】将来が心配な中国の年金事情は 13省で支払い能力不安 (1/2ページ)

 経済発展した国が、次に目指すのは国民の社会保障の充実である。

 選挙によって政治家を選ぶ日本のような国では当たり前だが、実は、中国でもいまこの動きは盛んになってきている。

 常に見落とされがちな視点であり、中途半端に中国を語る者ほど、「共産党による独裁」を絶対的な権力として過剰に評価してしまうのだが、現実の中国政治は常に人民を強く意識して行われている。

 これは「共産党が心の奥底で人民を強く恐れている」と言い換えても間違いではない。もちろん普段は、多くの日本人が感じるような“国高民低”ではあるが、いざとなったときの爆発力も日本人の想像に及ばない。

 つまり選挙による政権選択の権利は有していないものの、中国人民は実力で政権をひっくり返す力がある。

 前置きが長くなったが、今回のテーマは中国の社会保障だ。

 といっても難しい数字の羅列では読者も眠くなってしまうのでそういう視点ではない。単純に財政的にもつのかどうかという視点だ。

 温家宝前総理の時代から全民養老金という言葉が盛んに使われ始め、そうした制度の確立に動いてきた。だが、この「全民」が意味しているのは、農民までを含んでいるわけではなく、またそれだけで暮らしていける金額を設定しているという話でもない。

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