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【菊池雅之 最新国防ファイル】軍や警察、個人所有など多用途ヘリ「UH-1」 機体は米国も中身は日本オリジナル (1/2ページ)

 米国のベル・エアクラフト社が開発した多用途ヘリコプター「UH-1」。西側を代表する輸送ヘリであり、軍や警察、民間会社、個人所有と世界中で広く使われている。

 原型機が初飛行したのは、何と1956年。59年には米軍での配備が始まり、すぐにベトナム戦争(55-75年)に投入される。実戦におけるヘリボーン(=ヘリによる兵員・装備展開)を初成功させ、その有効性を世界中に示した。

 陸上自衛隊は、62年からUH-1Bの配備を開始した。富士重工がライセンス生産を行い、72年の生産終了までに約90機が配備された。

 当時、ベトナムでは、輸送ヘリの護衛や対地攻撃用として、UH-1にロケット弾ポッドなど武器を装備し、臨時攻撃ヘリとしても使用していた。一定の効果は得られたが、撃墜される機体も多かった。この後、AH-1「コブラ」などの攻撃ヘリが誕生していく。陸自もUH-1Bにロケット弾ポッドを装着していた時期がある。

 UH-1Bの後継として、陸自は72年からUH-1Hの配備を開始した。こちらは、91年の生産終了までに約130機を配備した。全機とも第一線を退いているが、飛行可能な機体もある。

 現在の主流は、91年から配備を開始したUH-1Jである。完全ライセンス生産とは違い、製造元である富士重工の独自技術が盛り込まれている。その比率は80%で、機体デザインこそ踏襲しているが「中身は日本オリジナル」と言っても過言ではない。AH-1Sと同じエンジンを搭載し、機首上部には、電線などとぶつかった際に切断するワイヤーカッターを装備している。

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