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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】海底火山が生み出す大津波 東京23区を1500メートルもの厚さが覆う (1/2ページ)

 火山の災害には津波もある。海底火山が起こす津波には、地震が起こすものよりもはるかに大きいものがあることが、今年になって分かった。

 大西洋のまん中にある深海海盆で海底をボーリングした穴から、海底地滑りの巨大なあとが見つかった。これは、はるか600キロ以上も東に離れたカナリア諸島の海底火山が噴火したときのものだった。東京から姫路や盛岡よりも遠い。

 カナリア諸島はスペイン領だが、アフリカ西北のモロッコの沖100~500キロほどにある。水深が2000メートル以上の大西洋底から突き出たいくつかの火山島からなる。気候温暖だし、氷河の影響を受けなかったので固有の生物種が数多く、ヨーロッパからの観光客が多い。

 この海底地滑りはカナリア諸島で海底火山が噴火したときに起きた。ボーリングでは、海底下140~150メートルで得られた資料で1メートルもの厚さで海底地滑りのあとがあった。これから見ると、どう見ても、その海底地滑りの体積は900立方キロあった。地球上で他に例がないほどの「質量移動」量だ。地震はもちろん、陸上にある火山体の大規模な崩壊でもかなわない。

 海底地滑りがあれば、その量と同じ量の海水が動かされる。それゆえ、この量だけの海水を動かして、大きな津波を生んだはずだ。900立方キロという海水の量は津波でもけた違いの大きさで、東京23区を1500メートルもの厚さに覆うほどになる。

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