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【高橋洋一 日本の解き方】「3%賃上げ」は手の届く数字、的外れの「官製」批判や精神論 経営者は雇用確保が死活問題 (2/2ページ)

 構造失業率になれば、インフレ率は2%近くまで上昇することから考えると、「3%賃上げ」は手の届かない数字ではなく、実現可能なものだ。これを「官製賃上げ」と批判するのは、賃金決定のマクロ的なメカニズムを理解していないからだろう。

 これまで賃上げができなかったのは、失業率が十分に低下しなかったからであり、マクロ経済政策における有効需要不足が背景にあった。具体的にいえば、緊縮財政指向の中、先進各国は08年のリーマン・ショック以降、大規模な金融緩和に転換したが、当時の日本銀行はそれができず、第2次安倍政権誕生後の13年になって他の先進国と同様の金融緩和を実施するなど金融政策の周回遅れが主たる原因だ。

 その結果、消費拡大が今一歩のところで力不足になり、経済の好循環を達成できなかった。もちろん、消費拡大がかなわなかった理由には、14年からの消費増税の悪影響もある。

 これだけ雇用情勢が良くなると、企業経営者も賃上げをして労働者を確保しなければ、企業経営がたちゆかなくなっている。

 働き方改革や経営者の意識改革などの精神論より、マクロ経済政策によって雇用実態を好転させたほうが、経営者はより雇用を確保しようとするため、賃上げには効果的だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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