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秘密警察も検察官も「人糞まみれ」に…金正恩式「恐怖政治」の新展開 (2/2ページ)

 そんな彼らの姿を見た住民の間からは「ざまあみろ」との声が上がっている。

 「司法機関の取り調べを受けたことのある人々は、『庶民を怒鳴りつけていた保安員や保衛員、検察の幹部は、われわれがどれだけしんどい仕事をしてきたか思い知るべきだ』と口々に言っている。『横柄に振る舞い、ワイロを絞り取ることだけを考えている連中が、汗と鼻水を垂らしながら堆肥を運んでいるのを見ると、スッキリする』という人もいた」(情報筋)

 (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

 ただ、今まで楽をしていた幹部に仕事が振り分けられたといっても、庶民の負担が減ったわけではない。従来、ノルマ達成状況の確認は年に1回だったが、今年からは1日1回にになったからだ。毎日急き立てられるため、要領良く暇な日にまとめてやることができなくなった。

 また、当局からは「『堆肥確認書』で誤魔化そうとするな」という警告も下された。ブローカーと協同農場の幹部がグルになって、虚偽の「堆肥確認書」(堆肥を受け取ったことを示す書類)を発行し、販売する行為が横行しているが、これに対して釘を差したものだ。

 こんな状況なので、ご近所さんとの関係もギスギスする一方だ。

 「(家の外にある)トイレには外側から鍵をかける。それほど泥棒が多いということだ。隣人間で人糞を巡りトラブルになることもある」(情報筋)

 いずれにしても、司法機関の幹部までが堆肥戦闘に動員されるようになったのは、部分的にせよ北朝鮮の「ささやかな民主化」と言えるかもしれない。金正恩党委員長が自らこれに参加するなら、それは相当、注目すべき動きと言える。

 金正恩氏はそれが嫌なら、国民をツライ堆肥戦闘から解放するためにも、核開発を止めて対外関係を改善し、化学肥料の調達に力を入れるべきだ。

 (参考記事:北朝鮮の亡命兵士の腸が寄生虫だらけになった理由

デイリーNKジャパン
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