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【ぴいぷる】陸自初の女性連隊長・澤村満称子1佐 「何とかしたい!」という思いは強まるばかり (2/3ページ)

 「誠実な方ばかりでした。『こういう人たちがいるところは、とても良い組織ではないか』と思い始めたんです」

 食わず嫌いで決めるのはやめようと、思い切って自衛官となった。3年もすれば辞めて結婚でもするだろうと踏んでいたが、その後の展開はガラリと変わった。

 「泥まみれになって必死に頑張る人たちがいました。10~50代までの20人ほどの小隊長に、1年のキャリアで何も知らない私がなるんです」

 演習ではみんな、地べたで食べているのに小隊長には机と椅子が用意され、てんこ盛りのご飯が運ばれる。夕方になれば半長靴を磨いてくれる。それは居心地の良い地位というより、「実力組織の指揮を執る責任」を自覚せざるを得ない経験だった。

 「彼らの姿を見て、とても『辞める』とは言えませんでした。そんなことを言ったら、彼らまでを否定してしまうような気がしたんです」

 体育は決して得意ではなかったが、部隊の隊員たちが駆け足のタイムを縮めるために盛り上げてくれた。部隊で指揮官を育てるようなところが自衛隊にはあるのだ。

 結婚は30歳を過ぎてからだった。現在は元自衛官の夫を東京に残し、山形県東根市(神町駐屯地・第6後方支援連隊)で単身赴任の生活だ。現職に抜擢(ばってき)されたときは、約730人を率いるプレッシャーも感じたが、着任した途端に吹っ飛んだ。

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