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【高橋洋一 日本の解き方】仮想通貨流出問題の「本質」 一獲千金夢膨らむ無法地帯、サイバー攻撃は今後も続く (1/2ページ)

 仮想通貨取引所運営大手のコインチェックで、仮想通貨「NEM(ネム)」が不正流出した。被害総額は580億円だという。この問題の本質はどこにあるのか。仮想通貨の利便性や改善すべき点、そして将来性について考えてみたい。

 仮想通貨といえばビットコインが有名であるが、ほぼ同じ仕様の仮想通貨は1000以上あり、ネムもその1つだ。

 コインチェックは不正流出したネムを保有する約26万人全員に対して返金に応じるとしている。もっとも、時期や手続きは明らかになっていない。

 実際、仮想通貨ではなく、現金で返済されるとすれば、ものすごいことだ。仮想通貨の価格変動を考えると、保有者は実損がないばかりか、そのキャッシュ化もできるからだ。そのための資金手当ては、コインチェックの自己資金というが、どこまでできるのだろうか。新たに仮想通貨を発行して、それが原資になる可能性も捨てきれないのではないか。

 仮想通貨の特徴として、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を使っており、理屈上は資金トレース(仮想通貨の所有者の追跡)が可能となっている。

 ブロックチェーンをあえて例えれば、すべての人の手形の裏書をシステム上で行っているようなもので、理屈上はブロックチェーンをみれば資金トレースができる。

 今回も不正流出先のデータ解析が行われているが、当然、不正を行う者もそのことを百も承知だろう。

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