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【高橋洋一 日本の解き方】東京23区内の大学定員抑制は文科省の岩盤規制と同じ手法 地方大の設置自由化を進めよ (1/2ページ)

 総務省の人口移動報告によると、東京圏への転入超過が22年連続となった。こうした状況を受けて、政府は東京23区の大学の定員増を10年間認めないなどの方針を打ち出している。

 諸外国と比較すると、日本のように首都圏の人口比率が高くかつ上昇を続けている国は、欧米先進国にはなく、アジア諸国を含めても韓国のほかにはみられない。

 都市への集中現象について、経済学ではどのようにみているのだろうか。最適都市規模に関して知られているのが「ヘンリー・ジョージ定理」だ。

 都市人口の増加が生産面における集積のメリットをもたらし、集積のデメリットは通勤距離の拡大によってもたらされると考える。集積メリットと集積のデメリットを人口増などの企業活動と地代から推計して、都市が過大かどうかを判定する。

 その実証分析をみると、1990年代は、東京は「過大とはいえない」という分析が多かったが、2000年代では「断定できない」というものになっているようだ。

 この経済分析をざっくりいうと、人口増と地価上昇との相対的な関係がポイントで、人口増が地価上昇に比較して相対的に鈍れば、都市規模は過大だという判定になる。

 最近のデータからみると、東京圏もそろそろ飽和状態になりつつあるのだろうが、それでも、少しでも良い仕事を求める人々の選択の結果、東京圏への流入は止まっていない。良い仕事を得るためには、通勤時間が長くなっても我慢するというわけだ。

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