記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】金融庁検査とコインチェック 厳しい処分なら存続危機、税務署は有力な課税資料を入手 (2/2ページ)

 もちろん、軽微なものであれば営業停止という重い処分とはならないが、今回の場合、社会的な影響も大きいので、法令違反が確認された場合、厳しい処分になるだろう。

 コインチェックは失われた仮想通貨の一部を顧客に返済すると表明しているが、金融庁は、その財産的な裏付けなども金融検査で明らかにしようとしている。同社をめぐっては、直近の売買代金から十分な財産的な基盤があるとの観測もあるが、問題は今後、どうなるかだ。

 金融庁が検査を実施した後、税務署も税務調査に入る可能性もある。その際、財務状況のみならず、26万人の顧客情報も税務署は入手するだろう。

 コインチェックが現金で返済すれば、多くの顧客は確定益となって、雑所得として確定申告対象になる。税率は一般的な金融商品の分離課税より高いので、税務署にとって26万人の顧客リストは有力な課税資料になる。

 そうしたなかで金融庁が厳しい処分を下した場合、コインチェック自体の存続の危機になるかもしれない。

 金融庁は、事業者が登録されている場合でも、そこで扱う仮想通貨の価値を保証・推奨しないと強調している。仮想通貨は、法定通貨でなくインターネット上の電子データにすぎないという立場だ。

 金融庁のさじ加減に今後の仮想通貨の命運が握られている。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう