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【ここがヘンだよ!日本】「一票の格差」軽視するな 「合区解消」なら…衆議院・参議院のありかた根本から見直しを (2/2ページ)

 例えば、米国では下院は完全に人口比例で議席を配分し、一方の上院では人口に関係なく各州ごとに2人ずつ議席を割り当てている。この基準だと、下院ではほぼ完全に投票の価値が平等になるが、上院では70倍近い「一票の格差」が生じてしまう。こうした選出方法の違いを踏まえて、上院と下院の役割分担をしているのだ。

 残念ながら、わが国の参議院は「衆議院のカーボンコピー」と揶揄(やゆ)され、衆議院との役割分担がはっきりしていない。

 こうした中で、これまで最高裁判所は苦渋の選択として、投票価値の平等性を理想としつつ、他の要素も考慮して最低限満たすべき基準として、おおむね「衆議院については2~3倍まで、参議院については5~6倍まで」の一票の格差を容認するものとしてきた。

 しかしながら、これもまた逆説的に参議院が衆議院のカーボンコピーであることの証であろう。

 今後、地方から人口減少社会が訪れてくる中で、合区無しでは参議院の一票の格差を合理的な範囲に押し止めることはできないだろう。そのため、仮に自民党議員が「参議院は合区など導入せず、一票の格差を無視してもいい」というのならば、それに見合った衆議院・参議院それぞれのあり方を根本から見直していく必要がある。

 そうした議論をせずに、ただ、「うちの県に議席を寄こせ」というならば、それは「民主主義軽視の選挙目当て」と批判されても仕方ないだろう。

 ■宇佐見典也(うさみ・のりや) 1981年、東京都生まれ。東大経卒、経産省入省。企業立地促進政策、農商工連携政策、技術関連法制の見直しを担当後、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)で電機・IT分野の国家プロジェクトの立案やマネジメントを行う。2012年9月に経産省を退職。現在、政策コンサルタントとして活躍する。著書・共著に『30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと』(ダイヤモンド社)、『朝日新聞がなくなる日-“反権力ごっこ”とフェイクニュース』(ワニブックス)など。

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