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【国防最前線】陸自ヘリ墜落にみる防衛費の絶対的不足 問題視される「部品枯渇」 (1/2ページ)

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 陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが5日、佐賀県神埼市の民家に墜落したことの衝撃は計り知れない。

 陸海空自衛隊の中でも、とりわけ地域との結びつきが強く「地元の人々のために」という活動が最も多いのが陸自である。日ごろから、きめ細かい気遣いで関係を維持してきた。地域の祭りに参加したり、雪かきもする。そこまでするのかということも多々あるが、「国民保護につながる」という信念に基づいていたのではないだろうか。

 その陸自ヘリが民間人を負傷させたことは、殉職した自衛官2人にとって、どんなに無念だっただろうか。民家にわざわざ被害を及ぼそうという自衛隊のパイロットは1人もいない。これまでも不具合で不時着や脱出を試みようとしたが、民家を避けようとしたために殉職した事例があった。

 わが身を犠牲にしても、民間人の生命を守ろうとする人たちであることを考えれば、今回の事故は、まったく制御不能だったのだろうと想像する。おそらくパイロットは最後まで操縦桿(かん)を握り、「人々を傷つけまい」と努力したに違いない。家の中にいた女児が軽傷だったことは2人の強い祈りが通じたとしか思えない。

 事故の直接的原因はやがて明らかになるだろうが、最新の報道では、直前に交換された部品は中古だったということだ。

 新品でも不良品はあり、中古でも信頼できるものを使う場合はある。そのことが原因とはいえないが、ボーイング社製品の一部部品は韓国でも製造しているという。そうした下請け工場レベルまで調査ができるのか気になる点である。

 また、かねてより自衛隊の各所で「部品枯渇」が問題視され、部品をいわば移植手術する「共食い」が日常化していたことにも注意を払いたい。

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