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《zak女の雄叫び お題は「輪」》震災から7年 福島・楢葉町のサケ孵化場に復興の槌音 (1/2ページ)

 3月11日で東日本大震災から7年となる。福島県楢葉町に、サケの遡上(そじょう)で知られる木戸川が流れる。川岸では、今年も放流を待つサケの稚魚が元気に水槽を泳いでいた。

 震災前は本州有数のサケ漁獲量を誇った同町の木戸川漁協。東京電力福島第1原発事故で、楢葉町が避難区域に指定されたため、孵化(ふか)事業が一時中断した。平成27年の避難指示解除を経て、震災前の漁獲量に戻そうと奮闘している。

 「3月14日に地域の小学生らとともに、稚魚の放流をします」と話すのは木戸川漁協の鈴木謙太郎さん。木戸川のサケ漁復活に力を注いできた。

 「ちょうど今日、外に出していたんですよ」と、漁協を訪れた私を笑顔で迎えてくれた。秋から冬にかけて、漁協の孵化施設では稚魚を育てている。一定以上の大きさに稚魚が成長すると、屋内施設から屋外のプールへ移される。鈴木さんはその作業をしていた。土日もここへ訪れて、面倒を見ているという。

 木戸川漁協は震災前、約1500万匹の稚魚を放流していた。今年はサケが少なかったため、130万匹を放流することになった。サケは放流から4~5年のサイクルで戻ってくる。サケの減少は震災直後、町が避難指示に指定されている間、稚魚放流ができなかったことが影響している。

 産卵から約2カ月たった稚魚は5センチ程度の大きさになり、太陽の光を浴びてキラキラと銀色に光っていた。「目標は震災前と同じ1500万匹」と鈴木さんは話す。

 この日、鈴木さんのもとを訪れた男性がいた。福島市内で燻製食品を製造する渡辺良弘さんだ。木戸川のサケの白子10キログラムを受け取りに来たという。「とにかくうちは、地元福島の食材を使いたい」と話す。

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