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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「新年度」》認知症患者が笑顔で働く職場が示すもの (1/2ページ)

 「就活」シーズンが到来した。人手不足などを背景に企業の採用意欲は高く、今年も学生側に有利な「売り手市場」だという。買い手市場だった世代から見ると、うらやましいの一言だ。

 働く場の選択肢がより多くあるということは、将来に希望を持つという意味でも重要だ。ただ、日本の社会は誰にとっても「就労の場が開けている」とは言い難い。

 取材をしていて、ひとごととは思えなかった問題がある。認知症患者の就労の在り方だ。中でも、働き盛りの65歳未満で発症する「若年性認知症」の人々をどう支えていくかは大きな課題といえる。

 2014年度に行われた若年性認知症の生活実態調査はその一端を示している。本人や家族から回答のあった383人を詳細に分析した結果、発症時に就労していた221人のうち、66・1%が仕事を「退職した」、7・7%が「解雇された」と答えた。

 世帯の主な収入は「家族の収入」が約5割を占め、「本人の障害年金など」(34・5%)に頼らざるを得ない実態も浮き彫りに。家計状況は「とても苦しい」「やや苦しい」を合わせると約4割に達した。

 家族を支えなければならない身で、病気を発症し、収入源まで絶たれてしまったら…。考えるだけでも恐ろしい。社会のサポート、周囲の協力がなければ生活など到底成り立たない。

 暗澹(あんたん)とした気持ちにさせられたとき、ある試みに心をひかれた。期間限定で開催された認知症の人々がホールスタッフとして働くレストランだ。その名も、「注文をまちがえる料理店」。

 昨年のプレオープンイベントでは、店名の通りオーダーや配膳(はいぜん)の間違いが相次いだという。だが、店内では誤って配膳されたお皿を客が互いに交換し合うなどミスを“カバー”する光景も。スタッフが生き生きと働く姿が注目された。アンケートでは9割超の人が「また来たい」と答えた。

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