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トランプ米大統領、鉄鋼アルミ輸入制限発動へ 中国「座視しない」

 トランプ米大統領は8日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を正式に決め、23日に発動するよう命じる文書に署名した。狙いは中国で、米中貿易戦争が本格化する可能性がある。日本を含む同盟国には交渉次第で適用外とする余地を残したが、米国が離脱した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の再交渉などを取引材料に突きつけてくる事態も想定される。

 輸入制限は、国家安全保障上の脅威を理由に対抗措置を定めた米通商拡大法232条に基づくもので、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課す。

 最大の標的は中国だ。米国への直接の輸出は少ないが、鉄鋼やアルミを安値で過剰に生産し、他国を経由して米国にも大量に流入していると米国は主張している。

 中国は米国の輸入制限を「座視しない」としており、報復措置のほか、世界貿易機関(WTO)に米国を提訴する可能性もある。

 輸入制限では、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を進めるカナダとメキシコは適用から外したが、NAFTA再交渉で米国の要求を受け入れなければ、対象に加える考えを示すなど一筋縄ではいかない。

 その他の国や地域からも申請があれば適用免除の是非を判断するとしており、日本政府は「日本からの輸入は安全保障の脅威にならない」としており、除外を申請する方針だ。

 ただ、日本に対しても、適用除外と引き換えに自動車や農業分野で一段の市場開放を迫る可能性があるほか、日本など11カ国が日本時間9日未明に署名したTPPについても、米国が再交渉を要求する可能性がある。

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