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【朝日新聞研究】朝日、中国の“覇権主義”には極めて好意的? 「世界基準が『中国化』する」 (1/2ページ)

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 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に厳しく、中国の習近平国家主席に甘い、朝日新聞の論調については、連載第1回で紹介した。だが、同紙はそれにとどまらず、習氏が打ち出す中国的価値観の、世界への普及拡大攻勢についても、極めて好意的態度を示している。

 中国の全国人民代表大会(全人代=国会)が閉幕した翌日(3月21日)、記事の見出しは《習氏、強気2期目 全人代閉幕 長期政権視野に》とあった。それは単なる長期政権ではなく、文字通りの終身独裁政権であり、表現が間違っているのではないか。

 この記事の末尾には、「習氏は中国が歩む発展の道への自信を強調し、『積極的に世界の統治システムの変革と建設に加わり、中国の知恵や力で貢献していく』と訴え、過渡期を迎えた世界秩序の再構築をリードしていく姿勢も示した」と述べている。

 中国的新秩序については、全人代開幕直後の3月6日、朝日新聞が直接説くのではなく、ある学者の肯定的な意見が掲載されていた。天児慧(あまこ・さとし)早稲田大学現代中国研究所長への以下のインタビューである。タイトルは《習氏目指す『賢人政治』モデル》だった。

 「習近平氏がめざす政治体制の改革は、西洋の政治文明への挑戦だ。習氏は中国独自の政治の仕組みをどうつくるかを本気で考えており、国家主席の任期制限の廃止はその現象の一つに過ぎない。描くのは『賢人政治』だろう」

 「習氏は制度を中心とした法治を否定しているわけではなく、そこに賢人による『人治』を加えた新しい政治モデルをつくろうとしている。自身が賢人ならば、長期にわたって統治をするのも当然だという考えになる。こうした仕組みは、カンボジアやパキスタンなど外国にも影響を与え始めている。長期的には、政治を含めた中国モデルを広める狙いもあるだろう」

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