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北朝鮮では「牛肉を食べたら銃殺」だった (1/2ページ)

 朝鮮半島で「牛」は食用ではなく、農耕に使うものとされ大事にされてきた。農業の機械化が進んだ韓国では、牛が畑を耕す光景はノスタルジーを感じさせるものとして受け止められるが、北朝鮮では今現在の光景だ。

 協同農場では農耕用に複数の牛を飼っているが、これは大切な国有財産であり、売買も屠殺も禁止されていた。許可なく屠殺すると処刑されかねないほどの重罪だ。

 脱北者のチ・チョロ氏は2014年2月、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)にこのように語っている。

 「北朝鮮にいた頃、会寧(フェリョン)の市場の公園で処刑があるというので行きました。腹をすかせた人が農場で草を食んでいた牛を殺して食べてしまったという罪で銃殺されるというものでした」

 「北朝鮮では牛の命は人間の命と同じに扱われます。牛を食べることは人間を食べることと同じです」

 また、脱北者のチェ・ギテさんは韓国の週刊東亜の取材に、1999年8月に会寧で17頭の牛を屠殺した罪で6人が銃殺される光景を目撃したと証言した。

 (参考記事:謎に包まれた北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」

 食糧不足で国中が混乱に陥っていた90年代後半の「苦難の行軍」の時期、ちょっとした窃盗でも銃殺刑に処せられる人が続出した。「牛を食べたから処刑」というのは、このような状況で起きたものと思われる。

 (参考記事:強盗を裁判抜きで銃殺する金正日流の治安対策

デイリーNKジャパン
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