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【ここがヘンだよ!日本】海賊版サイトへの対抗策どうする? 懲罰的賠償導入の再考を (1/2ページ)

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 内閣府の知的財産戦略本部において4月13日、突如、「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」と題する資料が発表された。

 対策の中には、「漫画村」など、著作権を意図的に無視して違法コンテンツを配信する「海賊版サイト」に対し、プロバイダーが強制的にアクセスを断絶する「ブロッキング」を推奨する措置が含まれていた。

 ブロッキングは、憲法に定める「通信の秘密」を侵す恐れがあり、原則として、日本では認められていない。それにも関わらず、立法措置なしでブロッキングを行使することを認めた知的財産戦略本部の判断は、法治国家の根本を揺るがすと言わざるを得ないだろう。

 仮に、無制限にブロッキングが認められるとなると、政府に都合の悪い情報をネットから排除するような動きにもつながりかねず、業界・識者の反発は極めて妥当といえる。

 しかしながら、わが国において著作権が軽視されて海賊版サイトが横行するのには、他の制度上の問題がある。それは、仮に著作権を侵害したビジネスを展開しても、権利者が実際に被った損害以上の賠償が命じられることはない。このため、「経済的に得をすることがあれど、損はしない」という状況が発生してしまうのだ。

 他方で、米国や英国では、意図的に著作権を侵害した悪質なケースに関しては、社会的制裁の意味合いも込めて「懲罰的賠償」と呼ばれる賠償基準が適用される。実損害額以上の賠償を命じることができ、その算定を容易にするための措置や、被告を匿名とする訴訟を可能とする措置も取られている。

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