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【高橋洋一 日本の解き方】原油価格次第のロシア経済 米を挑発するプーチン氏の戦略、北朝鮮問題では漁夫の利狙いか (1/2ページ)

 サッカーW杯が行われているロシアだが、経済の現状や北朝鮮問題への関わり、プーチン政権は盤石なのかについて考えてみよう。

 ロシア経済は原油価格と連動する。ロシアの輸出総額の約6割が石油・天然ガスなどで、収入でも連邦政府の歳入の約4割を占めている。原油価格は輸出や政府支出に影響を与え、経済成長率を左右している。

 原油価格の動向を見ると、2008年のリーマン・ショック以降上昇し、11~14年には1バレルあたり90ドルを超えていたが、15年に40ドル台に急落した。16年は30~40ドル台で低迷したが、17年には50ドル台に回復し、18年には60ドル台にまでなった。

 こうした原油価格の動向を受けて、ロシア経済は15、16年と2年連続で景気後退に陥ったが、17年には3年ぶりのプラス成長を達成し、18年も2年連続のプラス成長と予想されている。

 一息ついた形のロシア経済だが、プーチン大統領もロシア経済における原油価格の重要度をあらためて認識したはずだ。そこで今後は、ロシア経済をうまく運営するためにも、いかに原油価格を維持するかに腐心するのではないだろうか。いくら国民的な人気があるプーチン大統領といっても、経済が悪くなると人心掌握は難しくなるだろう。

 原油価格の維持という観点からとらえると、プーチン大統領の行動原理がかなりわかってくる。ロシアは世界最大の原油輸出国である。その6%程度は日本向けで、その意味では日本はロシアの「顧客」である。