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【高橋洋一 日本の解き方】地震復興で最悪の手段は増税、財務省に媚びた経済学者たち 国債発行で公共投資の好機だ (2/2ページ)

 しかしながら、古今東西、災害後に増税をしたなどという話はほかに聞いたことがない。

 ここから最良の手段が浮かび上がってくる。というのは、大災害における財源は、増税ではなく国債によってまかなうというのが経済学のセオリーだからだ。

 経済理論では、数百年に一度レベルの震災に際しては、たとえば100年など超長期の国債を発行すれば、経済に対する悪影響を最小限に抑えることができる。東日本大震災ではこの手法を取らなかったために、日本は、震災による被害と増税による経済低迷というダブルパンチを受けてしまった。

 東日本大震災以降、日本列島で地震が活発化しているという意見もあるので、そのリスクに備え、震災被害を事前に最小化するためにも将来投資が必要となる。

 この将来投資には、物的資産が残るので、建設国債で対応できる。建設国債は赤字国債ではないのでそもそも借金問題を気にする必要はなく、必要であればどんどん発行したらいい。

 また、今の国債市場は、マイナス金利なので、よほどひどい公共事業でなければ採算性があり、将来投資には良好な環境だといえる。さらに、国債は日銀の大量購入によって品不足になっており、国債取引のない日も少なくない。

 東日本大震災以降の地震活動の活発化、マイナス金利の将来投資への好条件、国債の品不足という事情。これらはまさに、国債発行して大震災のリスクに備えよという市場からのシグナルだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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